茶道部・華道部でも学んでおきたい知識
目次
茶道と季節
茶道においても、季節感は非常に重要な要素です。日本における四季はとても変化に富み、茶道では歳時と共に催される茶事を行い、四季それぞれに催し物があります。
茶道では四季の取り決めや年中の行事などをまとめた「歳時記」によく言及されます。江戸時代に歴史があり、季語や俳句の用語、それらの解説と時期的な要素をまとめた文献です。
茶道においても二十四節気は同じで、立春から大寒に至る二十四の暦で季節を分類します。そして、茶道では「茶杓の銘」に季節を感じさせる言葉を使用します。
茶杓とは容器に入った茶をすくうための杓ですが、これを入れた筒に銘をつけ、使用する際に季節にちなんだ言葉を自分でつけます。
これは非常に奥が深く、茶道が誕生したころは季節に関係なく銘を付けていたものの、次第に発展するにつれ二十四節気や俳句のような概念と混ざり合って現在の形に発展したようです。「千歳」「陽炎」「撫子」などの言葉を使用します。
華道においても非常に重要
華道も季節を敏感に感じ取る作法の一つです。華道では活ける花が季節によって大きく変わるうえ、華道の概念そのものが自然との共存や生命の大切さを説いています。
現在では花を使ったアートなども珍しくなく、華道が持つ二十四節気と密接に関連した節気を楽しむ花が少なくなっているものの、四季の移り変わりと共に自然の変化を吸収・表現するのが本来の華道だったと言われています。
華道は二十四節気のような歳時と共に発展してきたと言っても過言ではありません。歳時とは、時や自然、人事などの事象全般を指す言葉です。この節目を区切ってきたのが二十四節気のような暦の数え方であり、節句をさらに区切った節気で構成されています。
これらの変化やあり様を生きた花で表現するのが華道であり、一つの瓶のうえですべてを表現しようとする俳句にも似た精神が流れています。
共通する季節の捉え方
茶道や華道を学ぶうえで、共通する概念があるゆえに学んでおく必要があるのが二十四節気です。
結局のところ、二十四節気で学ぶ季節の変わり目の変化や事象は日本の文化の根底を成しており、これらの表現法を学ぶことが茶道や華道の作法や用語を理解するカギとなります。
二十四節気を知らなければお茶も花も学べないという訳ではないものの、知っておくと深く理解するのに役立ちます。日本人の文化や精神そのものが息づく暦の数え方を学び、日本を代表する作法茶道や華道について理解を深めていきましょう。