季節の贈り物が多い方にもおすすめ
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立秋に代表される時候の挨拶と贈答品
贈り物をする上でのマナーにも二十四節気の理解は役立ちます。例えば八月七日ごろには「立秋(りっしゅう)」、すなわち暦の上での秋がやってきます。
この日を境に「暑中見舞い」と「残暑見舞い」に分かれます。秋が立つと書いて立秋と読むため、秋が始まっているにも関わらず暑中見舞いを送るのは失礼にあたるとされています。
立秋を過ぎてからは暑さが和らぎ始まるとされています。中国の暦を基にしていたり、旧暦で数えているため実際の気温と暦の季節にはずれがあるものの、贈り物をする上で暦の挨拶や季節の変わり目を捉えることが重要であるため、こうした点でも正しい理解は欠かせません。
立秋はその代表的な例ですが、いずれにしても一般的な理解や常識以上に知識を持ち、正しく時候の挨拶をすることは贈り物で礼儀や感謝を表す点で重要です。
残暑見舞いに関するマナー
すでにお中元を贈っている方への残暑見舞いは、ハガキを出すだけで十分でしょう。改めて贈答品を送るのは煩雑で過剰とみなされるようです。
残暑見舞いには挨拶や近況報告、相手の体調を気遣う言葉を送るだけで十分なようです。お中元を贈るのを忘れていたという場合もあるでしょう。その場合は残暑見舞いに贈答品を送り、一緒に便りを送ることで残暑見舞いの目的を果たすことが可能です。
しかし地域によって時期が異なるのが通常で、お中元は関東で七月一日から二週間以内、関西では七月中旬から八月中旬までで、残暑見舞いは関東で立秋の頃から九月上旬まで、関西で八月中旬から九月上旬までとされています。
南に行くにつれて気候が暖かくなるため、暑さが長く残るためです。
お中元、お歳暮とは
ところで、お中元やお歳暮とは何でしょうか?これは二十四節気というよりも中国の「三元」と呼ばれる厄払いの日に端を発しているようです。
中国には1月15日、7月15日、10月15日をそれぞれ「上元」「中元」「下元」と呼んでおり、道教の考え方をベースに厄を払うための節目として重んじられてきました。
この内の中元は死者をあがなう日として先祖の供養が行われており、日本のお盆のシーズンと合わさって感謝や気遣いの習慣へと変わっていったと言われています。
日本ではどちらかと言えば生きている人の健康を願って行うもので、そこに半年間の感謝やお礼の気持ちを込めるという意味も付されています。
お歳暮は年越しの御霊祭で、ここでも先祖の霊にお供えをするという意味があります。お歳暮も感謝を表すものとして変化しましたが、一年の締めくくりであるという違いがあります。