旬の野菜・食べ物の選び方&調理方法
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春の旬を楽しむ
春は季節の変わり目で、寒さと暖かい気候を繰り返す「三寒四温」の季節でもあります。暦の上では春を迎える「立春」では、節分の時期がやってきます。
旧暦では正月に当たるこの頃には、えんどう豆を頂きましょう。みずみずしいスナップエンドウは春の明るさや元気良さを感じさせるもので、さやも豆も栄養満点の優れた食材です。
また、節分には細く長く生きる願いを込めてそばを頂きます。旧暦での年越しそばも風物詩として楽しみましょう。さらに、この時期には梅やショウガが体調を整えるのに役に立ちます。
ちょうど「雨水」と「啓蟄」を迎える頃で、風邪をひきやすい頃でもあります。旬の梅を茶漬けでいただいたり、ショウガをすって水で溶いた葛粉、はちみつに熱湯を加え、旬でかつ体を温める効果的な飲み物を頂くリラクゼーションの時期と捉えましょう。
夏に節気で旬を見つける
五月二十日ごろに始まる「小満」は、秋への収穫に向けて撒いた麦の苗が穂をつけ、農作業において一息つける節気です。
作物が次第に満ちてくる様や、小作人が穂をつけた畑を見て一安心する様から小満と呼ばれるようになりました。田んぼでは米の植え付けも始まり、本格的な梅雨入りを前に「梅雨の走り」という点候も見られます。麦やえんどう豆が旬で、麦ごはんや豆ごはんを旬のうちに楽しんでおきましょう。
七月二十日ごろに始まる「大暑」には、夏の暑さが真っ盛りを迎えます。日本では熱中症やエアコンの使い過ぎなど問題が注目される時期でもありますが、太陽の恵みや力強さにエネルギーを頂きたいものです。
丑の日にちなんで「う」の付く食材が弦を担ぐと言われますが、旬を迎えるのは日本を代表する味覚、ウナギです。栄養素をバランスよく含むウナギは体調管理にも適しています。
秋冬は味覚を楽しむのに最適な季節
彼岸を迎える「秋分」は、昼夜の長さが同じになる季節の変わり目です。この頃に旬を迎えるのは海の幸サンマで、良質のタンパク質をたくさん含んでいます。
下あごの先端や尾ヒレの付け根が黄色いものが脂がのっていると言われています。その後、日照時間が最も短くなる「冬至」には、運が付くことを願って「ん」の付く食材が好まれます。
興味深いことに、この時期に旬を迎えるのは確かに「ん」の付く食材で、みかんやレンコン、かぼちゃ(南瓜=なんきん)が美味しく、またゆずをお風呂に入れて体を温め無病息災を願うのもこの季節です。